ラファエル前派からウィリアム・モリスへ (2010)
 産業革命によって急激な近代化をとげた19世紀半ばのイギリスは、物質的な充足の一方、精神的な豊さが失われていることに、人々は不安を抱き始めていました。
ラファエル前派は、日常の労働の中に創造の喜びを見出していた「中世」を理想とするラスキンの思想に支えられ、芸術の改革を目指して結成されました。ハント、ロセッティ、ミレイ等によって当初結成されたラファエル前派は、自然に忠実な描写や神秘的な題材など解釈が単一ではなく、彼らの周辺にはバーン=ジョーンズをはじめとする多才な人物が集います。「近代デザインの父」と呼ばれるウィリアム・モリスもその一人でした。モリスの中世への志向は、純粋美術と装飾美術の一体化というラファエル前派のテーマと結びつくことで、芸術と生活の融合という理念へと展開し、後のアーツ・アンド・クラフツ運動へとつながっていきます。
本展は、ラファエル前派からウィリアム・モリスへのこのような分ち難い潮流を、同盟や運動に関わった作家やデザイナーの作品から展観しようとする初の試みです。
<画像・上>
《タペストリー:東方三博士の礼拝》
デザイン:エドワード・コリー・バーン=ジョーンズ(1833-1898)
花・地面のデザイン:ジョン・ヘンリー・ダール(1860-1932)
モリス商会
デザイン1887年、制作1900-02年
ウール、絹
251.2 x 372.5 cm
南オーストラリア州立美術館
Morgan Thomas Bequest Fund 1917,
Art Gallery of South Australia, Adelaide
<画像・下>
《マリゴールド》
ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ
1874年
油彩・カンヴァス
114 x 73.5 cm
ノッティンガム市立美術館
Nottingham City Museums & Galleries
□ 会期会場
[2010年度開催館]
- いわき市立美術館 2010年9月11日 (土) 〜 10月24日(日) [ サイトを開く ]
- 横須賀美術館 2010年10月30日(土) 〜 12月26日(日) [ サイトを開く ]
- 美術館「えき」KYOTO 2011年2月25日(金) 〜 3月27日(日) [ サイトを開く ]
□ 関連ページ
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